歯が欠けてしまった場合、早めに歯科医院を受診することが大切です。歯が欠けたまま放置すると、痛みや感染症などのトラブルを引き起こす可能性があります。
歯の欠けには、大きく分けて2つの原因があります。1つは、虫歯によるものです。虫歯が進行すると、歯の表面のエナメル質が溶け、象牙質が露出します。象牙質はエナメル質に比べて柔らかいため、簡単に欠けてしまいます。もう1つの原因は、外傷によるものです。転んでぶつけたり、硬いものを噛んだりすると、歯が欠けることがあります。
歯が欠けた場合の治療法は、欠けた部分の範囲や深さによって異なります。
欠けた部分が小さい場合は、充填治療で修復することができます。充填治療とは、欠けた部分にプラスチックやセラミックなどを詰めて、歯を修復する方法です。
欠けた部分が大きい場合は、被せ物や冠で修復する必要があります。被せ物や冠とは、歯の表面を覆うように作った人工歯です。被せ物や冠は、歯の形や大きさ、色を再現することができ、欠けた部分を完全に修復することができます。
歯の修復治療には、保険が適用されるものもあれば、適用されないものもあります。保険適用されるかどうかは、欠けた部分の範囲や深さによって異なります。
まずは早めに歯科医院を受診することが大切です。
修復治療の種類
歯が欠けた場合、修復するためには以下のような方法があります。
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、欠けた部分に詰め物を直接形成する方法であり、短時間で修復することができます。また、保険が適用される場合もあるため、患者さんにとって負担が少ない治療方法の一つでもあります。
歯科医師は、まず患者さんの歯の状態を確認し、ダイレクトボンディングが適しているかどうかを判断します。適している場合は、欠けた部分に合わせた色調の詰め物材料を選択し、詰め物を形成します。その後、詰め物材料を硬化させ、微調整を行い、自然な見た目に仕上げます。
ダイレクトボンディングの治療時間は、1本の歯の場合、30分〜1時間程度で終了することができます。また、ダイレクトボンディングは、歯の状態に応じて詰め物の形状を調整することができるため、歯の欠けが小さい場合でも、美しく自然な見た目を実現することができます。
クラウン
欠けた歯全体を覆うように被せる人工歯です。欠けた部分だけでなく、歯全体を保護することができるため、強度が求められる場合に適しています。素材によってはほとんど自然な歯を再現することが可能ですが、歯を全体的に削る必要があるため、歯の弱体化や神経への影響が心配されます。
インレー・オンレー
欠けた部分をきれいに削り、そこを充填するための詰め物のような形状にした人工歯です。クラウンよりも歯を削る範囲が小さく、歯の弱体化を抑えることができます。
これらの修復治療は、それぞれメリット・デメリットがあります。治療方法は、患者の症状や欠けの程度によって選択されるため、歯科医師と相談することが重要です。